★次のバットマンは誰になる?
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DC版スパイダーマン・ノー・ウェイ・ホーム?
米スーパーボウル合わせでエズラ・ミラー出演のDC映画超大作『ザ・フラッシュ』の予告編がついに解禁になりました。日米同時6月16日公開です。この映画は色々な意味でも注目なのですが、今後のバットマンの運命を大きく左右する作品なのですね。
それは一体どういうことか?かいつまんでご説明しましょう。
まず本作に登場するフラッシュは。『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』(16)でデビューし、2017年のヒーロー集結映画『ジャスティス・リーグ』で本格的に活躍します。つまりこのフラッシュはヘンリー・カヴィル演じるスーパーマン、ガル・ガドット演じるワンダーウーマン、ジェイソン・モモア演じるアクアマンと同じ映画世界の住人です。
従って彼の世界のバットマンはベン・アフレック版のバットマンということになります。
ところがこの映画ではフラッシュが光速を超えて時間軸にさかのぼり過去を変えてしまったことから、彼は別の現実世界=別バース(一種のパラレル・ワールドと思ってください)
に迷い込んでしまいます。そこで“その世界のバットマン”に出会う、というストーリーです。そのバットマンを演じているのはマイケル・キートン!1989年のティム・バートン監督の『バットマン』映画で主人公役を務めていましたね。そう1989年版の、マイケル・キートン版の『バットマン』の世界と映画『ジャスティス・リーグ』の世界はパラレル・ワールドなわけです。アメコミ風にいうとマルチバースの関係です。
最近マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の方でもこのアイデアを持ち込み『スパイダーマン・ノー・ウェイ・ホーム』でトム・ホランド演じるスパイダーマンがそれ以前の映画のバージョンのスパイダーマン(アンドリュー・ガーフィールドやトビー・マグワイヤ版)と出会いましたよね。これも過去作で描かれた世界といまの映画世界はマルチバースの関係だからという説明がなされました。
というわけでこの『ザ・フラッシュ』の予告編では、ベン・アフレックのバットマンとマイケル・キートンのバットマンの2人が登場します。
言い方を変えればフラッシュは「ベン・アフレックがバットマンの世界」から「マイケル・キートンがバットマンの世界」へ時空・次元を超えてマルチバース間の移動してしまうわけです。
マイケル・キートンのバットマンが今後を仕切るハズだったが・・
実はDCはこの『ザ・フラッシュ』によって一旦ベン・アフレックのバットマンを後退させマイケル・キートンのバットマンを復活させるつもりでした。
どうやらキートン版バットマンをMCUにおけるサミュエル・L・ジャクソンのニック・フューリー的ポジションにして、若いDCヒーローたちをデビューさせていくという戦略だったようです。なので『ザ・フラッシュ』のエンディングでは“フラッシュがマルチバースを引っ掻き回した結果、さらに新しい世界が生まれ、その世界のバットマンはキートン版”というサプライズが用意されていたようです。それを裏付けるかのように、この後に公開される『バットガール』という映画では、キートン版のバットマンの下、若きバットガールが活躍します。ところが!です。ここで思わぬ事態が起こります。