★すぴ豊のアメコミ名画座 『バットマン』

アメコミ映画の公開当時の思い出を語る、このコラム。今回は最新作『ザ・フラッシュ』での復活が話題のマイケル・キートン版『バットマン』、公開当時の思い出です。
杉山すぴ豊 2023.06.20
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ゴーストバスターズ、インディ・ジョーンズを打ち負かしたバットマン

『ザ・フラッシュ』には時空を超えて、1989年のマイケル・キートン版バットマンが登場します。

マイケル・キートン出演×ティム・バートン監督の『バットマン』は1989年6月23日全米で封切られました。いわゆるサマームービーです。

この夏は『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』『ゴーストバスターズ2』がほぼ同時期に封切られたのですが、この『バットマン』が両者を抑えて大ヒット。当時のメディアが考古学者もお化けも吹きとばした!みたいに取り上げていたのを覚えています。

DC(ワーナー)は1978年のクリスマスにクリストファー・リーブ出演×リチャード・ドナー監督による『スーパーマン』をヒットさせ80年代はスーパーマン映画がシリーズ化されました。その人気が少し陰ってきたところで、このバットマンを成功させるわけです。

本作の大ヒットによって90年代はバットマン映画のシリーズ化が始まります。アメリカ国内で2億5100万ドル強の興行成績を打ち出し、いまだに全米歴代興行成績140位にランクインしているわけですから、いかに大ヒット作品だったかわかるでしょう。本当に社会現象でした。

当初はファンから不安視されたバットマン

ところがこの『バットマン』、当時の映画誌等の記事を読むとかなり不安視されていた作品だったんですね。

続きの目次

  • 『THE FIRST SLAM DUNK』と『バットマン』の共有点

  • アメリカからのお土産になってしまった『バットマン』?

  • 日本人はあのロゴの意味がわからなかった?

  • バットマンVSゴジラVSビオランテ

  • すぴ豊の評価は……

  • マイケル・キートン版バットマンの魅力

  • コスプレーヤーが教えてくれたキートン版バット・スーツの弱点

  • ティム・バートンは『バットマン』をどう解釈したか?

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