★あのスティーブン・キングも大絶賛!『ザ・フラッシュ』はDCユニバースの根本を揺らす衝撃作だ!
マーベルで言えば『アベンジャーズ/エンドゲーム』や『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に匹敵する
『ザ・フラッシュ』はバットマン、スーパーマン系のDCヒーロー映画ですが、今後のDC映画の根本をゆるがす話題作であり衝撃作です。そのインパクトはマーベルにおける『アベンジャーズ/エンドゲーム』や『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』級です。
なぜか?
それはタイトルこそフラッシュの単独ヒーロー映画ですが、このヒーローの運命のみならず、これからのDC映画世界をがらっと変えてしまう、ゲームチェンジャー的な作品だからです。さらにこの作品をとりまく製作状況自体がある意味とてもスキャンダラスであり、それ故、ファンは心配していた、という背景もあります。
順を追って説明しましょう。
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本作の主人公はフラッシュことバリー・アレン。彼は超高速で動くことの出来るヒーローです。しかし彼には悲しい過去がある。子ども時代、母親が何者かに殺され、しかも父親が犯人として誤認逮捕され服役中。父と母を救いたい!バリーのその気持ちが頂点に達した時、彼のスピードは超高速どころか光速を超えてしまい、過去に遡るというタイムトラベル現象を引き起こす。そして母を救ってしまったことから歴史が変わり、“新たな現実世界”が生まれてしまう、のです。これが基本のストーリーです。
実はワーナー/DCは本作を機に、この“新たな現実世界”をベースとしたDC映画世界を構築するつもりでした。
具体的に言えば『マン・オブ・スティール』(13)から始まり『ジャスティス・リーグ』(17)を経て『シャザム!神々の怒り』(23)までの流れを一旦見直しリセットするつもりだったのです。しかし本作の完成間近にバリー役のエズラ・ミラーが不祥事を起こします。
さらにDC映画部門(DCスタジオズ)のトップにジェームズ・ガン監督が就任。彼は新たなDCユニバースの構築を打ち出します。
つまりもともと『ザ・フラッシュ』でDC映画世界は変わるハズだったが、①一連の不祥事が理由でエズラはフラッシュ役に引導を渡されるかもしれない。②DC映画世界は変わることは変わるが、後から参加してきたジェームズ・ガン監督の意向にそった変化になるかもしれない。こんなバタバタな状況の中で、無事映画は完成するのだろうか?公開されるのだろうか?とファンは気を揉んでいたわけです。
安心してください!傑作が生まれました!
僕自身も心配していたのですが、安心してください。素晴らしい作品に仕上がりました。
前述のようなゴタゴタ事情をものともせず、見せ場沢山、見応たっぷりのエンタテインメントです。まず冒頭のアクション・シーンからすごい。超高速というこのヒーローならではの能力を活かしています。正直、このシーンだけで料金分のもとをとりました(笑)。
そしてバリーがタイムトラベルし、過去を変えてしまうあたりから『バック・トゥ・ザ・フューチャー』的なタイムトラベル・コメディとしても面白さが出てきます。
ここからの展開が相当捻ってあります。ヒーロー映画の枠には収まらない、SF映画としての顔つきを見せ始めるのです。
だからでしょうか?日頃ヒーロー映画になじみのない人からも絶賛されており、あのスティーブン・キング(ホラー作家の大御所)も絶賛のツィートをしています。
あえて予習するならこの2本
先にも書いたように今回の『ザ・フラッシュ』は、フラッシュことバリーが過去を変えたことで“もう一つの現実世界”が生まれてしまう。
それはバリーが今までいた世界とは違っています。
ここが本作の面白さなのですが、どう違ってしまったのか解説します。
まず『ザ・フラッシュ』の世界観は『マン・オブ・スティール』(13)から続く時間軸にあり、ヘンリー・カヴィル演じるスーパーマン、ベン・アフレック演じるバットマン、ガル・ガドットが演じるワンダーウーマン、ジェイソン・モモアが演じるアクアマン、レイ・フィッシャーが演じるサイボーグが存在する世界であり、彼らはジャスティス・リーグというヒーロー・チームを結成しています。
それでワーナーとDCはこの路線が始まる前に、いくつかのスーパーマン、バットマン映画を製作していますが、そうした過去作はすべて(あるいはDC原作のドラマを含め)マルチバースとして存在しているという解釈をしています。
今回、1989年に作られたティム・バートン監督 × マイケル・キートン出演の映画『バットマン』の世界は、今回の『ザ・フラッシュ』のバリーが元にいた世界とマルチバースの関係だった。しかしバリーのせいでこれらが混合した世界が生まれてしまい、バリーの知っているバットマンは本来ベン・アフレック版だったが、マイケル・キートン版に書き換えられてしまうわけです。
ティム・バートン監督 × マイケル・キートン出演の映画『バットマン』はこちら。
さらにバリーが知っている歴史も変わってしまいます。
バリーが最初にいた世界では、『マン・オブ・スティール』(13)で描かれた事件が起こり、
クリプトン星の過激派ゾッド将軍が地球をクリプトン星に改造しようとする。
それを阻止すべくスーパーマンが現れ、ここで全世界はスーパーマンという存在を知ることになります。
『マン・オブ・スティール』予告編はこちら。
しかしバリーが作り出してしまった世界では、このゾッドの侵攻が予定より早く起こり、しかもこの世界にはスーパーマンがいない。彼の代わりに従姉のスーパーガールが登場する世界になっているわけです。
つまりバリーは自分が知らないバージョンのバットマンとスーパーマンの代わりであるスーパーガールとと共にゾッド将軍と戦うわけです。
というわけで時間があるのなら
『バットマン』『マン・オブ・スティール』を予習作としてご覧ください。
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